糖尿病予備軍のhba1cの数値はどれくらいなのか?判断基準は?
どこからが予備軍で、どこを超えると糖尿病と判断されるのでしょう?
まず糖尿病の診断基準ですがhba1cの数値のみで判断されるわけではありません。
糖尿病かどうかの判断は「血糖値とhba1c」の2つの数値が基準値を超えた場合、糖尿病と診断されます。
調べてみた所、具体的には以下のようななります。
正常だが要注意 | 糖尿病予備軍 | 糖尿病 | |
---|---|---|---|
空腹時血糖値 | 100〜109(mg/dl) | 110〜125(mg/dl) | 126(mg/dl)以上 |
HbA1c値 | 5.6〜5.9(%) | 6.0〜6.4(%) | 6.5(%)以上 |
評価 | 年1回の健診推奨 | ブドウ糖負荷試験推奨 | 治療が必要 |
または、血糖値かhba1cのどちらか一方のみが基準値を超えた場合には糖尿病予備軍に分類されます。
糖尿病予備軍と糖尿病の違いも上記の基準で大体分かると思います。
尿糖があったからとか、そういう曖昧な判断基準ではないということですね。
この辺りの数値を正確に調べるなら病院でブドウ糖負荷試験(食後血糖値を調べるための検査)を受けましょう。
病院で受ける場合は検査費600円程度+(初診料)くらいです。
人によって+αの検査をすることもあるのであくまで一例とお考え下さい。
最近は糖尿病の検査キットも販売されていますので、病院に行くお時間がなければ利用されてみて下さい。
価格は3500円〜7000円くらいです。
時間と手間を節約できますが、少し高いですね。
まあ、時間を買ったと思ってください(笑)
糖尿病診断は血糖値よりもHbA1cの結果のほうが重要
糖尿病でまず気を配るのは血糖値なのですが血糖値は食事の前後や体調などでも大きく変化してしまいます。
同じ食事量でも日によって血糖値は違います。
しかしHbA1cは食後だろうと食前だろうと数カ月の間大きな変化はしないという特性があるので正確な糖尿病の判断によく使用されます。
ちなみにHbA1cというのはヘモグロビン全体を100とした時に糖と結合したヘモグロビンがどのくらいの割合で含まれているかを数値化したものです。
どうしてHbA1cを重要視するのかですが、しばしば検査前になると食事を抜いてきたりして検査結果を良くしようとする人がいます。
そこで前述の通りHbA1cを検査するとHbA1cは食前後に関わらず数カ月の間で大きく変化しないので誤魔化しが出来なくなります。
要はその人の数ヶ月間の食生活が丸分かりになります。
運動してました、食事制限してましたという嘘がこの数値を見ればバレてしまうわけです。
ちなみに糖尿病のひとつの判断材料として尿検査をすることもあると思いますが尿糖が下りた場合はその時点で血糖値は170以上、HbA1cは7以上になっていると思います。
糖尿病は血糖値を下げれば良いというわけではない
糖尿病予備軍ですらない本当に健康な人の血糖値はどんなにたくさん食事をしても140mg/dlを超えることは決してありません。
もし食後に140mg/dl以上になってしまうという場合は糖尿病予備軍かすでに糖尿病を発症しているということになります。
糖尿病は予備軍であろうが一度、発症してしまうと完治ということはありません。
少しでも食生活などの生活習慣が乱ればたとえ一時的に正常化していても、またいつでも糖尿病やその合併症になると考えておいたほうが良いです。
さらに合併症は網膜症であれば糖尿病の発症から7年程度、腎症であれば5年、手足のしびれといった神経障害であれば3年で初期段階の症状が出ると言われています。
このことから糖尿病は合併症であっても長い潜伏期間があるので気を抜くことはできません。
但し糖尿病の完治はできなくても合併症は治療で完治させることが可能です。
境界型や予備軍であればたとえ糖尿病を発症する可能性はあっても、ほぼ健康な人と変わらない健康状態を維持することは十分可能ですし合併症を発症させないこともできます。
だから血糖値を下げるという治療も糖尿病への移行や合併症発症のリスクを減らすために必要なことです。
ただ血糖値を下げるだけでは不十分なので別の治療も必要になってきます(別記事で詳しくご紹介します)
実は糖尿病の因子のある方の場合、血糖値は12年くらいの長い年月をかけて徐々に悪化します。
ですので、現時点で空腹時血糖値が126mg/dl以上または食後血糖値が140mg/dl以上の方は、かなり以前から血糖値が悪化しはじめていたと考えられます。
特に空腹時血糖値はなんとか正常でも、食後血糖値がドンと上がる隠れ糖尿病になっている場合が多いです。
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